2011年労務交流会実施報告
CRJA商工部会
CRJAでは、2011年労務交流会を下記の通り実施致しました。
I. 日時:2011年12月19日(金) 13:15〜17:00
II. 場所:Pattana Golf & Sports Resort 、Tower1
III. 内容:
1.講演
(1)講演テーマ:「タイにおける洪水の被害と影響」
(2)講師:小林正記様 (タイ国東京海上火災保険(株)シラチャー支店長)
2.特別講演
(1)講演テーマ:「労働生産性、最低賃金、洪水被災労働者への救援措置」
(2)講師:H.E.Mr.Somkiat Chayasriwong様 (労働省事務次官、中央賃金委員会会長)
3.昇給・賞与情報の交換会(CRJA会員のみ)
今年度の労務交流会は、洪水災害のために延期となっていた最低賃金の4割大幅アップ実施が目前に迫る中、タイ労働省幹部を招いての説明及び質疑応答が行われる事もあり、昨年の交流会を大幅に上回る114社137人のご参加を頂き盛況裏に実施することができました。講演では、前半でタイ77都県のうち65都県が被災するという洪水大災害の状況についてご説明頂きました。 後半では、労働者不足対策としての労働生産性改善策、洪水後の被災労働者への支援措置、最低賃金についての設定検討の原則、改定賃金の実施内容、使用者・企業への支援措置についてご説明いただきました。昇給・賞与情報の交換会では、当日頂いた直近の情報を参加者に発表し、それぞれ各社の運営の参考に提供させて頂きました。
今回のタイ労働省による特別講演の後の質疑応答では、事務次官を含むタイ労働省幹部7名が質問に応えましたが、”最低賃金の定義”に関する質問から始まり、大幅改訂に伴なう長年勤務者への処遇など新たな問題の発生などの報告がなされ、「例年にない、非常に活発な会議」(参加者)となりました。(時間の関係から全ての質問を受け付ける事が出来ませんでした事をお詫びいたします。 尚、タイ労働省はCRJAを通じての会議後の質問受け付けをいたしております)あらためて参加された皆様及びお手伝い頂いた皆様に御礼申し上げます。
注記: 最低賃金の対象は基本給のみか、住宅手当等の固定支給分を含むのか、の質問に対して、タイ労働省の現在の見解が示されましたが、公式の通達としては未だ発表されておりませんので、各企業の実際の賃金改定に当たっては個別に弁護士、会計士等と相談の上、取り進めて頂けますようお願いいたします。